
NHKが始めて「作家シリーズ」を放映して、その最初の作家に選ばれています。
「男たちの旅路」は5年間、シリーズが放映されて、
沢山の方方に視聴され反響を呼びましたね。

「車輪の一歩」は骨髄損傷で身体障害者となった方の問題を正面から扱ったドラマでした。
最後の場面、ある朝ついに、車椅子の女性は駅に行き皆の見守る中、
「誰か私を階段の上まで上げてください」と呼び掛けます。

親への依存から抜け出し、自ら1人の対等な人間として、
周囲の人に助けを求める、勇気を振り絞って出した行動でした。
山田太一さんの作品には様々な世代の人が登場して、
器用に生きられない葛藤を、周囲との摩擦やセリフなどで掘り下げ、
さらに大きな問題を見つけてゆくかぎを提示しているように思います。
